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香川県高松市東ハゼの大腸・肛門科病院 医療法人和光会 前田病院

肛門科・外科についてproctology

鼠径(そけい)ヘルニアについて

「鼠径」とは足の付根を指し、「ヘルニア」とは飛び出るという意味です。
足の付け根部分の組織が、腹圧や加齢などにより弱くなってしまい、お腹の中の臓器が飛び出してしまうことがあります。これが鼠径ヘルニアの病態です。

腸管が脱出することがあり、脱腸ともいわれていますが、飛び出す臓器は、小腸、大腸、膀胱、脂肪組織など様々です。
                                          

症状

立っていると、足の付け根が膨らみます。陰嚢が膨らむこともあります。
この膨らみは柔らかく、手で押し込んだり、横になったりすると、消えてしまうこともあります。多くの場合は、立つことで再び膨らみます。

時間がたつと、膨らみにつっぱり感など違和感が出てきたり、痛みが出てきたりします。
ときに腸や脂肪組織がはまりこみ戻らなくなる、「嵌頓」という状態に陥ることがあります。さらに、腸管が血流不足に陥り、腸管壊死をきたすこともあります。

この状態になると、緊急手術が必要になり、腸管切除が必要になることもあります。
そうなる前に、治療することが大事です。
我々は患者さんの個々の状況に合わせた、最新かつ最適な治療法を提示します。

治療

ヘルニアは自然に治る病気ではなく、薬やリハビリでも治療できません。
治療には手術が必要になります。
手術には、腹腔鏡下(内視鏡下)手術と鼠径部切開法があります。
当院では、新しい治療法である腹腔鏡下手術を積極的に行っています。

1.腹腔鏡(内視鏡下)手術

腹部に約0.5cmの傷を3か所つくります。腹腔鏡(筒状のカメラ)でヘルニアの状態を観察し、お腹の内側から修復する手術です。弱くなっている組織を確認しながら治療し、将来的な鼠径ヘルニアの予防も行っています。左右両側にヘルニアがある場合も、同じ傷(3か所のみ)で同時に治療可能です。
キズが非常に小さく、痛みが少ないことが利点です。手術翌日に退院可能です。



2.鼠径部切開法

足の付け根の皮膚を約5cm切開します。飛び出している部分をお腹の中に戻し、出口をメッシュでふさぎます(下図参照)。前立腺の手術の経験がある方は、こちらの治療法をお勧めしています。腰椎麻酔(下半身麻酔)で行うことが多いですが、患者さんの全身状態や希望に合わせて、全身麻酔や局所麻酔で行うこともあります。



最後に

前田病院では患者さんに合った最適な治療を提供いたします。
「膨らみが気になるけど、今は痛くないから。。。」と放置すると、まれに危険な状態に陥ることがあります。
また、日頃からからだに気がかりなことがあると、生活の質も下がってしまいます。
ヘルニアかどうか分からない、たまにしか痛みはないから治療するべきか分からない、手術はまだ考えていない、などなど、どんなお悩みでもご相談ください。私たちと相談しながら、最適な方法を探していきましょう。






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